※西洋占星術初心者向けの内容です。
月を使った占いは本来は出生時間必須
太陽星座だけ、太陽星座が12星座のどれなのかで占う『星占い』を卒業しようとしたとき、自分や占いたい誰かの『出生時間』が不明だと困るのが『月』が何座で、何度にあるのかが分からないことだと思うのよね。
ふつうの人間関係では月星座くらいが分かればいいけど、相性占いでは男性の『妻像』を占うには月が何座で何度でどこにあって他のどんな天体や感受点とどんなアスペクトを取ってて、が重要なのね。でも、今挙げたことは全部、出生時間まで考慮しないと分からない。
とはいえ、芸能人占いはたいてい出生時間は分からないし、ふつうの相性占いでも自分の出生時間は母子手帳で確認できても、片想いなんかだと相手に聞けなくて不明、付き合ってても相手が自分の出生時間なんて知らないこともよくあるし。
月は1日12度近く移動する
それでも大抵は月の『星座』だけは分かる可能性が高いのね。
月は1日24時間のうちに12度程度動いて、約2.5日で次の星座に移動する。だから、誕生日の昼の12:00でホロスコープを出せば、出生時間が分からなくてもその人の月は、昼12:00の月星座の度数±6度に収まる。
もし、12:00に月が牡羊座15度にあれば、±6度で誕生日の0:00なら牡羊座9度、23:59なら牡羊座21度で『牡羊座』になる。
月星座が移動する日に生まれた場合は出生時間不明だと『月星座不明』としておくのが無難
問題は、月が星座を変える日に生まれた人ね。午前11:45までが月が双子座で14:46からは月が蟹座、とかで、本人に生まれ時間を聞けない場合は『レクティファイ』とかも、あることはあるんだけど。
レクティファイ（Rectification）とは？
レクティファイは、出生時間が不明または不確かな場合に、できる限り正確な出生時間を割り出す技法。個人の過去の重要な出来事や経歴、性格や体質などの情報を基に、ハウスの位置を調整し、出生時刻を推定する。人生の転機となった出来事や特定の時期に起こった幸せや悲しみの経験などを分析して、それらがホロスコープ上でどのように表れるかを考察する。
＊*. ＊*. ＊*. ＊*. ＊*. ＊*. ＊*.
でも、レクティファイをやるのは膨大な労力がかかるから、自分自身については母子手帳があれば確認するのが一番だし、母子手帳無くなっちゃってても、身内の誰かが存命ならだいたいでいいから、日付が変わった真夜中なのか、朝だったか、午前なのか昼頃なのか……。ある程度の目星をつけるために、聞けるといいんだけど。
★天涯孤独で自分の出生時間や誕生日すら分からないなら「分からなくていい」運命と受け入れるか徹底的にレクティファイをするか
ちなみに、西洋占星術に興味持ってる時点で自分の生年月日も分からない人はいないと思うけど、「生年月日の分からない自分を受け入れて、生年月日を必要とする占いから離れる」のがぶっちゃけ楽よね。占い師のアタシが言うのもなんだけど、占いなんて、なくたって生きていけるし、それでも占いに興味があるなら、タロットとか易経とか、生年月日を使わない占いがあるし。
で、どうしても自分の生年月日、出生時間を特定したい！と思うなら、自分のこれまで生きてきた人生の大きなイベントを事細かに記録して、徹底的にレクティファイをやってみるかね。自分自身のことなら、まあやりたいなら一生かけてでもその手間をかけてみても、後悔しないならいいんじゃないかと。
★好きな人や他人のレクティファイは諦めるのが無難
ただ、レクティファイの手間を「好きな人」や、ちょっと興味を持った程度の他人のためにするのははっきりいって人生の有限の時間の無駄遣いよね。
まず、相性を知りたい好きな人の場合、うまくいく相手なら片想いの時点でも何かしらのうまい言い方で出生時間を聞き出せてることも多いし（朝生まれって◯◯で夜生まれって◯◯なんだって！▲くんって夜生まれっぽいよねー！え？違うの？じゃあ、何時生まれ？みたいな会話とかね）うまくいったらいつか母子手帳見せてもらえるかもだし、相手が母子手帳がなくて親も亡くなってて出生時間不明でも、うまくいってるなら結果オーライだし。
ちょっと興味を持った程度の相手をレクティファイするには、関係性が薄い相手の人生イベントを事細かに調べる必要があるから、実質的には無理だし、できたとしてもやっぱり手間とそれに対する見返りがぜんぜん見合わないと思うのよね。
例えば職業として占い師をしていて、どこかのお偉いさんから何千万報酬出すからと言われて、生年月日が不明な歴史的な人物の生年月日を特定しようとか、可愛い孫娘の交際相手との相性を観たいけど、探偵雇っても出生時間が分からないから特定してくれとか。
それならまあ、やる価値あるけど、そうでもない限りは出生時間は気にしない、のもありよん！