ニキビがかゆいと感じたことはありますか?顎や背中などあらゆるところにできたニキビが、突然かゆみを帯びることがあります。ニキビがかゆい時には、すぐに手を伸ばしてかくのはNG。その理由は、かくことで傷口が悪化したり、跡が残ってしまう可能性があるからです。そこで、ニキビのかゆみの原因や対処法を知って、苦しいかゆみを緩和してあげながら、ニキビを改善してあげましょう。
ニキビがかゆい原因
ニキビは、角栓や皮脂の過剰分泌、アクネ菌の増殖などによって引き起こされる肌トラブルです。そのニキビが痛みを帯びたり、かゆみが出る時があります。痛みに比べて、かゆみは我慢できない人が多数。そんなニキビがかゆい原因は、どこにあるのでしょうか。
ニキビがかゆい原因①ヒスタミン
ニキビは、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビがありますが、ニキビが全て、かゆいというわけではありません。白ニキビと黒ニキビは、角栓がニキビの下に潜んでいて、炎症が起こる前の状態です。この状態では、かゆみが出る可能性が低いと言われています。
しかし、赤ニキビや黄ニキビは、アクネ菌による炎症が進んでいる状態です。アクネ菌とは、誰のお肌にも潜んでいる常在菌で、皮脂などの老廃物を餌にしながら増えていきます。それが毛穴に詰まって、さらにアクネ菌が増え、炎症を引き起こすのです。
これがさらに進むと、ヒスタミンという肥満細胞が生まれます。このヒスタミンが、ニキビがかゆいと思う原因。分泌されたヒスタミンにより、かゆみを感じる神経を刺激されて、ムズムズとしたかゆみを伴います。
ニキビがかゆい原因②顔ダニ
顔ダニとは、人間の顔についている寄生虫の1種。顔ダニは、大人の顔のほぼ100%に存在していると言われており、その数は約200万匹にもなるそうです。しかし、顔ダニがいるからといって、肌トラブルに繋がるわけではありません。
顔ダニは、皮膚の衛生悪化や洗顔のしすぎ、免疫力の低下などが原因で発生します。それが原因で、ニキビが出る可能性が。これは、顔ダニの死骸や排泄物などが毛穴に詰まることが要因です。赤くなって、いつまで経っても治らない赤ニキビを見つけたら、顔ダニの確立が高いと言えます。
ニキビだけでかゆいわけじゃない!?
実は、ニキビだけがかゆみの原因であるとは限りません。ニキビだと思ったら、意外と他の原因が潜んでいたということも稀にあります。その中のいくつかをピックアップしていきます。
その他の原因①肌の乾燥
かゆいと思う時は、ニキビがピンポイントでかゆい場合と、ニキビではなく、周りがかゆい場合があります。この原因の1つとして考えられるのは、乾燥です。お肌が乾燥すると、本来必要な油分や水分のバランスが崩れて、お肌のバリア機能が低くなることで、外的刺激を受けやすくなります。
特に、乾燥肌や敏感肌の方は、他の肌タイプよりも乾燥しやすいところが特徴。そういった点から、少しの摩擦でも刺激となって、かゆみに繋がりやすいのです。
その他の原因②アレルギー
中には、白ニキビなのにかゆいという場合がありますが、そういった時は、ニキビが原因ではなく、アレルギーが原因であると考えられます。花粉や化粧品などのアレルギーが原因で、赤くなったり、かゆみを帯びることも。元々お肌が弱くて、アレルギーがなくても、アレルギーは突然現れる時があります。
ニキビができやすい場所って?
ニキビは、顔だけではなく体にもできます。ニキビができやすい場所にはいくつかありますが、その中でもよくできると言われている場所を、ピックアップしてご紹介しましょう。
①おでこ
おでこは、ニキビができる確立が高い場所と言われています。それは、ニキビの原因である皮脂を分泌する皮脂腺が、多く集まっているという理由からです。皮脂は、角質と混ざり合うことで角栓を作り、それが毛穴に詰まることでニキビへと変わります。
皮脂が増える原因には、生活習慣も関わっていますが、髪の毛に付着した埃や汚れ、シャンプーなどの流し残しが、アクネ菌の餌となって、ニキビが悪化する可能性も。
②顎
顎にもニキビを発見することがありますが、顎は、汗腺が少なくて乾燥しやすい部分。それを補おうとして、皮脂が過剰分泌されてニキビになるそうです。毛穴に、皮脂が詰まりやすくなるだけでなく、ニキビが一度できるとなかなか治りづらい場所でもあります。
③鼻
鼻は、おでこと同じで、顔の中で一番皮脂の分泌量が多い部位ですし、それに加えて、汚れも多い場所。そのダブルパンチで、皮脂と汚れが毛穴に詰まり、白ニキビと黒ニキビが多く生まれます。鼻のテカリが気になって、あぶらとり紙を使って、表面を見るとついている黒い点は、鼻の汚れです。
④背中
ニキビは、背中にできやすい肌トラブルの1つで、原因は、ボディソープの流し残しが大半と言われています。背中には、皮脂腺が多くて皮膚が厚いなどの理由からも、ニキビができやすい場所です。さらに、後ろに位置するので発見しづらく、悪化して痛みやかゆいが出てから気づくことも。
さらに、手が届く範囲が限られているので、ケアが行き届かないこともニキビが悪化してしまう原因の1つです。
ニキビがかゆい時の対処法が知りたい!
続いては、ニキビがかゆいと感じた時の対処法をご紹介します。ニキビがかゆい時の対処法には、外からケアする方法と内からケアする方法の2つがあるのです。
生活習慣の見直し①睡眠をしっかり取る
ニキビがかゆい時の対処法は、睡眠をしっかり取ることです。決して即効性がある対処法ではありませんが、トータルで見ても有効的な方法の1つ。ニキビへのピンポイントケアに加え、睡眠をしっかり取ることで、肌の再生活動を活性させてくれる効果があります。
肌の再生に大事な時間帯が、眠りに入ってからの3時間です。この時間の間に、成長ホルモンが分泌されて、お肌のターンオーバーが促進されます。深夜遅くまで起きているのでなく、同じ時間に寝られる習慣を作ってあげましょう。
生活習慣の見直し②バランスの良い食事を取る
バランスの良い食事を取ることも、ニキビがかゆい時の対処法の1つです。ケアする時は、かゆみに対処すると同時に、背中や顎などにニキビができないお肌作りを、一緒に行う必要があります。ニキビに効く栄養素は、たんぱく質やビタミンB2、B6、A、C、E、食物繊維などがおすすめ。
それらの栄養素を活かして食事を摂ることで、ニキビに対して内側からアプローチができます。
スキンケアの見直し①メイクを丁寧に落とす
朝メイクをして、夜メイクを落とす時、あまりの疲れにすぐに寝たくなる気持ちが強くて、メイクオフが疎かになりがちです。そのメイクの落とし残しが、毛穴に詰まることで、アクネ菌が増殖してニキビが悪化、痛みやかゆみを帯びる可能性が。
メイクを落とす時は、自分のお肌に合うクレンジングを使って、小鼻のキワまで綺麗に落としてあげることが大切です。乾燥肌の方は、オイルタイプやクリームタイプのクレンジングがいいですし、オイリー肌には、ジェルタイプやミルクタイプがおすすめ。
スキンケアの見直し②洗顔を優しくする
ニキビのかゆみへの対処法は、洗顔をする時にもポイントがあります。洗顔は、クレンジングの後に行う、スキンケア前の大切な行程です。洗顔をする時は、ホイップクリームのような泡を立てて、その泡を使ってお肌を優しく撫でるように洗います。
全体的に洗った後は、ぬるま湯で泡だけを流しましょう。流す時は、流し残しがないように気をつける必要があります。
スキンケアの見直し③保湿ケアを忘れずに
ニキビのかゆさを緩和するための対処法は、クレンジングと洗顔後の保湿ケアもとても大切です。ニキビは、オイリー肌だけでなく、乾燥肌の人もなりやすい肌トラブルでもあります。化粧水は、手やコットンを使って、数回に分けて少量ずつつけてあげることがポイントです。水分で満ちたお肌は、手の平を押し付けると吸い付く特徴があります。
それを確認してから、保湿クリームや乳液を押し込むようにつけて保湿しましょう。
その他の対処法①冷やすこと
ニキビがかゆい時の対処法には、冷やすことも方法の1つです。しかし、冷やす時は、冷たい氷や水などを直接かけるのではなく、ハンカチやタオルに包んだり、タオルを濡らしてかゆい部分に当てることが大切。氷や水を直接当ててしまうと、それが刺激になって、かゆみを強くしてしまう恐れがあります。
そのため、ジワジワと冷たさが伝わるように布を介して冷やすようにしましょう。
その他の対処法②皮膚科で薬をもらう
ニキビがかゆくなると、市販の薬を塗るという意見もありますが、心配な場合は、皮膚科の専門医に相談して薬をもらうようにしましょう。市販で選んだ薬が、体質に合っていて、ニキビのかゆみを緩和してくれる可能性がありますが、逆に、炎症を悪化させてしまう要因になる可能性も考えられます。
そのため、あまりにもニキビのかゆみが収まらない場合は、皮膚の専門家に相談することが懸命と言えるのです。
最後に
ニキビがかゆい時は、どうしても我慢出来ずにかいてしまったり、触れてしまうことがありますが、かいたり触れることはNG。そんな時は、瞬間的なかゆみへの対処法と共に、ニキビを治すケアやニキビを作らないための生活習慣を心がけることがポイントです。ニキビは、顎などの顔だけじゃなく、背中や体にあるだけでもかゆくなる可能性が高い肌トラブルです。ぜひ、ニキビがかゆい時の対処法を実践しながら、ニキビを治していきましょう。