せっかく褒めても否定する片想いの彼の本心について、今回は前回までよりちょっと厳しいことを伝えるから、覚悟のある人だけに読んでほしい。
じゃあ、前回の「3歳年下のインストラクターに片想いをしていて、なんとか外見以外の良い面を見出して褒めてるのに、喜ばす否定するばかり」と悩んでいる彼女のケースの続きを。
■男心を捉えるコミュニケーションをしているつもりが、まったく振り向く様子がない
僕:つまり、インストラクターの彼に対して、君はこれまで外見を褒めないことでイケメンなら誰でもいいミーハーな女子とは思われないように気をつけてきた。彼が勝手に卑屈な態度をとってしまうのは仕方ないとして、彼のコンプレックスには触れないように気をつけてきた。彼が自力で頑張っていることを褒め、尊敬も示してきたわけだよね。
彼女:そう。最初から一貫して「人間として」の敬意と好意を示してきたつもり。それに、インストラクターに筋トレの指導してもらったら、感謝するのは当たり前だよね?確かに私は、彼の顔が好みだし付き合いたいとは思ってるけど、だからってやたらに媚びてるつもりもないんだよ。
たとえ、彼が好みじゃない見た目でも、指導が良ければふつうに感謝して「おかげで二の腕が引き締まりました」とか「楽しいから続けられます」くらい、言うんだけどね。
それに、彼にだけ態度がいいと、やっぱり気持ちを見抜かれるかもしれないから、ジムでは他のスタッフにも感じ良くしてるよ。女性スタッフにも、いつもありがとうございます!って挨拶してるし。
僕:なるほど、そうやって「彼女からは、なんだかとても『好意』を感じるけど、僕に対してだけじゃなく、彼女はみんなに対して感じのいい人なんだな」って思わせる作戦だね。間違ってないよ。むしろ、今話してくれたことをぜんぶ、本当に出来ているなら彼は間違いなく君に『人として』であれば好意を持つはずだし、褒めたら喜ぶはずなんだよね。
男はたとえ劣等感が強くてネガティブな態度をとりがちだとしても、基本的にはやっぱり褒めてくれる人には好感を抱くものだ。恋愛対象じゃなくても、自分を認めてくれる相手のことはなるべく大切にしようと思う。若い男でも、ニコニコしたおばあちゃんにはすごく優しくできる人はたくさんいる。でも、それはそのおばあちゃんがむしろ、確実に恋愛対象じゃないからこそ、だったりするんだよね。
これが例えは悪いけど、おばあちゃんと呼べる年齢だけど「私、夫に先立たれたけど、もう一花咲かせたいのよね」「私、こう見えて息子や孫みたいな年齢の男の子に好かれるの」なんて言ってる女性が相手だとどうなるか。とたんに、そのおばあちゃんの「人間としての好意」のはずの言葉も行動もすべてが薄気味悪く思えてきてしまうんだ。
彼女:どういうこと?
僕:つまり恋愛対象ではないからこそ、安心してその褒め言葉を受け取れる相手と、恋愛対象だとしたら、同じ何気ない言葉でも、怖くて受け取れなくなってしまう相手が存在するんだ。
とても残酷だけど、あえて言うよ。
片想いの相手に対して、恋心をひた隠しにしていても「褒め言葉」を否定されるときはたいがい、その恋心はバレている。
そして、想いを寄せられている側は、相手からの褒め言葉がいかに「人間としての好意」を装っていても、自分の気を惹くための言葉だと感じ取って、拒否反応を起こす。
「褒めてくれても、僕はその裏にある君からの『異性としての好き』は受け取れない」から、褒め言葉ごと「受取拒否」してしまうんだ。
これは、男女が逆でも同じことが起きると思う。例えば、君が会社の恋愛対象外の同僚に好意を寄せられているとする。仕事ぶりを彼はいつも褒めてくれるけど、それが「私の気を引きたいから?」と思ってしまったら、その瞬間から、その同僚の褒め言葉にはなんらかの意図を感じて不快に思うだろう。「いつも丁寧な仕事をするよね」なんて言われても「ええ、仕事ですから当たり前です」と答えるよね。
でも、同僚で好みのイケメンが同じように褒めてくれたら嬉しくて「ありがとう!励みになる!」と答えるんじゃないかな?そういう違いだよ。
彼女:うわ、ひどい推測!でも、確かにそのインストラクター、彼女がいてちょいちょいその話出してくるし、牽制されてるのかな。この前も夏だったから、彼女と花火行ったって言ってたな。
僕:なんだ、彼女持ちなのか!(苦笑)しかも、話に出すんだね。残念だけど、そのパターンは「諦めて、次!」だよ。大事な30代を脈なし男を褒めることに費やしてどうするんだよ。
彼女:じゃ、ジムごと変えようかな(苦笑)
僕:うん、それもいいと思うよ。もし、万が一、彼の気持ちがここに挙げたようなものじゃなくて、君に気持ちがあるなら(彼女持ちだからそれはない可能性が高いけど)辞めた途端に、プライベートで繋がろうとしてくるとか、あるからね。売り上げのために引き止めるまでは、どうでもいい相手にでもするだろうけど、それ以上は彼の本心が出るからね。
ということで、彼女はその後ジムを辞めた。そのインストラクターには最後に感謝のプレゼントを渡したものの「なんだかすみません」と言われて終わりだったとのこと。お金と時間を脈なし男に注ぎ込む日々をやめて、今は充実してるみたいだよ。
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