日本においても、古くから伝わるおまじないが数多くありますね。昔の人々は、目に見えるものだけではなく、何か大きな自然の働きに支えられているということを知っていたようです。そして、おまじないに対して確信を持っていたからこそ、願いを叶えることができたのです。日本に古くから伝わるおまじない、例えばあいあい傘・糸結び・親指を握る・合掌(がっしょう)・流れ星などには、それぞれ由来があります。これら日本古来から伝わるおまじないの由来を知れば、現代社会に生きる私たちもきっと確信を持って信じることができるようになるでしょう。ここでは、願いを叶える日本のおまじないの由来についてまとめていきたいと思います。
日本古来のおまじない!あいあい傘・糸結びの由来って?
あいあい傘
このおまじないは、たくさんの人が知っていますね。
実際に子供の頃に試したことがあるという人も多いのではないでしょうか?
傘の絵を書き、両隣に名前を書けば二人は結ばれるというおまじないです。
「恋が叶う」という効用がありますが、その歴史はとても古く、江戸時代へとさかのぼります。
糸結び
紅白の糸を体の一部に結びつける、もしくは糸同士を結ぶといったおまじないです。
このおまじないも、あいあい傘と同じように「縁を結ぶ」という効用があります。
また、「エネルギーを蓄える」とか「魂が抜け出るのを防ぐ」という効用も。
すなわち、結ぶ行為に込めた想いが叶うと考えられていたようです。
親指を握る・合掌(がっしょう)・お賽銭の由来って?
親指を握る
手の平に親指を包み込んで「ギュッ」と握ります。
多くの人が無意識のうちにやったことがあるのではないでしょうか?
「心を落ち着かせる」という効用があるおまじないです。
大勢の前に出て話をするときや、怒りを静めたいときなど、自分をなだめるときに使われます。
親指は自己顕示欲の象徴といわれています。
その親指を立てずに、包み込むことで気持ちを落ち着かせることができます。
また、「気」を体内に充電させておくこともできます。
合掌(がっしょう)
仏教では、手の平を胸、もしくは顔の前で合わせ、目を閉じて祈るという風習があります。
右手は仏・神を表し、左手は私たちの不浄・煩悩などを表していると考えます。
この二つを合わせることによって、神と自分を一体化させるという意味があるのです。
そして、力をいただくのですね。
「心を豊かにする」・「願い事を叶える」そして「敬意を表する」といった効用があります。
手を打つ
両手を合わせて左右に開いたあと、再び合わせて音を出します。
手を打ったときに響くその音が、神様を呼び、邪気を祓うと考えられています。
「神様を呼ぶ」・「場を清める」といった効用があります。
煙をかける
お線香の煙を体にかけます。
もともとは、体を清めるために「香木」を炊き、その煙で体臭を消したり、虫除けとしていました。
釈迦の時代の風習から来ています。
お賽銭(さいせん)
神社やお寺のお賽銭箱に金銭をいれます。
「ご縁がありますように」という意味を込めて五円玉を投げ入れる人が多いようですね。
ですが、本来は神様へのお供え物として、そっと入れるのが基本となっています。
是非、知っておきたいことですね。
合掌、手を打つ、煙をかける、お賽銭といったおまじないは、初詣などの際にお寺で目にする光景ですね。
私たちも何気なく行っていますが、その由来を知ることで、よりおまじないの効用が感じられそうです。
流れ星の由来って?願いが叶う?
北極星に祈る
宇宙には無数の星があり、西から東へと移動しますね。
その中で、唯一動かない星、それが北極星です。
どんなことがあっても揺るがない不屈の精神を象徴していることから、「願い事が叶う」効用があるとされています。
北極星のように、大きなスケールで貫く芯を感じながら念ずることで、願いが叶うことでしょう。
流れ星に願う
夜空に流れ星を見つけたときは、消えてしまうまでの間に願いごとを唱えると願いが叶うといわれています。
今の時代においても幼い子供たちですら知っているおまじないであり、古くから受け継がれているものになります。
「神様が時々下界の様子を見にくるため、その際に流れる星」という説もあるようです。
とはいえ、流れ星は瞬く間に消えてしまうため、願い事をするのに間に合わないという声も多く、昔の人はそのための短い呪文を用意していたのだとか・・。
最後に
このように、日本には古くから言い伝えられ、現代においても信じて実践することが多いおまじないがあるということがわかります。
特に、ここでご紹介した「願いを叶えるおまじない」は普段の日常生活やお正月の初詣などで、身一つで実践できるものが多くなっています。
とはいえ、おまじないの由来を知らずに実践している人も多いようです。
その由来を知ってこそ効果が得られるのですね。
そして、由来を語り継いでいくことの大切さを感じます。