いちご鼻とは鼻の毛穴に古い角質や脂質が溜まって角栓となった状態をいいます。毛穴が黒ずんで目立つ、いちごと形が似ていることからいちご鼻と呼ばれています。鼻の黒ずみやザラザラ感は多くの人の悩みです。いろいろなケア方法がありますが、かえって悪化させたら怖いと試せない人もいらっしゃるでしょう。この記事ではいちご鼻の治し方や改善におすすめの方法を詳しくご紹介します。ケアを習慣化させコンプレックスをチャームポイントに変えましょう。
いちご鼻とは?いちご鼻は男女問わず悩みの種
いちご鼻とは、毛穴の黒ずみのことです。いちご鼻に悩むのは女性だけではありません。いちご鼻は男性にとっても悩みの種となっているのです。SNSを見るとたくさんの方がいちご鼻についてコメントをしていますね。男女は関係なく多くの方が悩んでいることがわかります。
いちご鼻の種類とは
いちご鼻にも種類があります。
毛穴を触るとザラザラする
毛穴はザラザラではないが黒ずんでいる
毛穴のなかに透明の角栓が詰まっている
毛穴のなかに黒い角栓が詰まっている
1つだけ当てはまる人もいればすべて当てはまる人もいます。毛穴に詰まっているのは前項でご説明した角栓です。
いちご鼻はなぜ起こる?
角栓はタンパク質と脂質でできていて、はじめは透明ですが酸化したり汚れが付着したりして黒くなります。皮脂はもともと私たちを乾燥や刺激から守るバリアの役割をしているのですが、肌の乾燥が皮脂の過剰分泌を招いて角栓を作ってしまいます。
本来、ターンオーバーが正常に行われている肌では皮脂は自然と排出されるのですが、何かしらのストレスでターンオーバーが乱れると、皮脂は毛穴に残りいちご鼻になってしまうのです。
いちご鼻の原因は?もう治らないの?
いちご鼻の原因を知って予防することはいちご鼻のケアにつながります。いちご鼻になってしまう原因を、あなた自身に照らして考えてみましょう。
いちご鼻の原因①クレンジングによる皮膚の乾燥
毎日の洗顔が面倒でゴシゴシ洗っていませんか?肌は摩擦に弱く簡単に傷つきます。荒れた肌でしかも汚れが残った状態ならば皮脂が溜まっても仕方がない状態です。前の項目でもお伝えしましたが、皮膚の乾燥は皮脂の過剰分泌を招きます。脂っぽい肌が嫌だからとゴシゴシ顔を洗ったり洗顔料以外(皮脂を取り除く)の石鹸を使用したりするのはおすすめしません。
また、乾燥にさらされる環境(屋外での活動やエアコンが効いた室内)では意識して保湿しなくてはどんどん潤いが奪われます。
いちご鼻の原因②いちご鼻はパックのし過ぎでも起こる
毛穴パックは皮脂をごっそり取ることができるため使用するのが癖になっている人もいるでしょう。たしかにパックをビリっとはがすのは気持ちがよいですが、これは同時に肌も傷つけています。また毛穴をよく見ると穴があいていて、少し時間がたつとその穴にまた汚れが溜まってしまいます。
皮膚は多く刺激を受ける部分が固くなる性質があり、頻繁に毛穴パックで刺激を与えていると鼻も分厚くなり余計に毛穴が目立つようになります。
いちご鼻の原因③日焼け
自分の顔を見てみると、シミが目の下や鼻に多く分布していませんか?紫外線に多く当たる場所はどうしても日焼けしやすくシミを作りやすいです。いちご鼻の種類の項目で毛穴がザラザラしていないのに黒ずんでいるのは、この日焼けによるシミが原因です。
いちご鼻が治らない原因はストレスの可能性も?!
交友関係・疲れ・喫煙などストレスといっても種類はたくさんありますが、心身のストレスは私たちの身体にさまざまな影響を与えます。私たちはストレスを感じると自律神経が乱れ血流が悪くなったりホルモンバランスを崩したりします。本来適量であるはずの皮脂分泌が過剰になり、加えてターンオーバーが乱れるので皮脂が排出されずに残ってしまいます。
治った人も!いちご鼻ケア5つの習慣
いちご鼻になる原因を踏まえて、習慣化するべき5つのことについてご紹介します。
① 清潔な環境を保つ
② 蒸しタオルで毛穴を開く
③ マッサージで角栓を溶かす
④ 洗顔で汚れを落とす
⑤ 保湿する
項目ごとに詳しく見ていきましょう。
いちご鼻ケア①清潔な環境と紫外線対策
帰宅後にメイクや汚れを落とさずに眠ってしまうことはありませんか?皮脂に汚れや化粧品が混ざり毛穴汚れはどんどんひどくなります。メイクオフや洗顔は基本中の基本です。
いちご鼻ケア②いちご鼻はホームエステで毛穴を開く
まずは化粧や1日の汚れ、また毛穴に詰まっている角栓を取り省くために、蒸しタオルを使って毛穴を開きます。クレンジングをする前にこの作業をしましょう。
フェイスタオルを水で濡らしておしぼりを作る
電子レンジで30秒加熱する
タオルを開き顔に乗せしばらく待つ
蒸しタオルはたいへん熱くなるため顔に乗せる前におしぼりを開いて少し冷まします。顔に乗せて3分ほど待つと毛穴が開きます。
いちご鼻ケア③いちご鼻は綿棒で毛穴汚れを取ることから
毛穴汚れや角栓をごっそり取るというイメージではなく溶かしていくイメージでケアしましょう。皮脂を落とすのに適しているのはオイルです。
オイルタイプのクレンジング液を使う
いちご鼻 めん棒を用いるのもOK
泡洗顔をする
ぬるま湯で洗い流す
オイルタイプのクレンジング液を用いて顔全体をマッサージしながら化粧や汚れを取っていきます。小鼻は綿棒を用いて優しくマッサージするとよいでしょう。
いちご鼻ケア④泡立てた洗顔料でマッサージ
化粧や汚れを取った後に、さらに洗顔料を泡立てて顔を優しくマッサージします。泡洗顔料は販売されていますが、自作する簡単な方法があります。玉ねぎなどが入っているネットに洗顔石鹸を入れて少しだけ水を足してクシュクシュするだけです。空気を含まれることを意識するとより極細かい泡になります。泡を乗せた手を下にしても泡が落ちないくらい極細かい泡が肌に刺激を与えません。
ぬるま湯で洗顔料が残らないよう洗い流しましょう。熱いお湯やゴシゴシ洗いは肌が荒れてしまい黒ずんだり炎症を起こしたりしていちご鼻が悪化します。肌に刺激を与えない洗い方を心がけましょう。
いちご鼻ケア⑤保湿する
いちご鼻の原因のひとつに肌の乾燥を挙げました。洗顔後、肌は急速に乾燥します。保湿液を用いて顔全体を保護しましょう。美容液も特別高価なものは必要ありません。おすすめ成分は下記です。
ビタミンC誘導体
アルブチン
レチノール
AHA
例えば毛穴が開いたあとの収れん効果が期待できるビタミンC誘導体やシミを作りにくくするアルブチンなどを含んだ美容液を使用するとよりいちご鼻が改善します。レチノールは酸化防止に役立ち、AHAは後ほどご紹介しますが角質をはがす効果があります。
いちご鼻の改善におすすめなのは生活習慣の改善!
肌はターンオーバーしますが、ストレスがかかるとターンオーバーの周期が乱れ角栓が溜まりやすい環境を作ります。
バランスのよい食生活
睡眠の確保
禁煙する
身体を動かす
身体は食べた物に大きく影響を受けます。ファストフードやお菓子はひかえめにしてバランスのよい食生活を心がけましょう。自律神経を整えるためにもしっかりと寝て1日の疲れを取りましょう。タバコはこの機会に止めましょう。特別な運動は必要ありませんが、意識的に歩いたりすすんで作業をしたりして血行を促進させましょう。
また、紫外線は季節に関係なく私たちに降り注いでいます。曇りの日や冬場でも日焼け止めをするなど紫外線対策をしましょう。
いちご鼻改善の強い味方?!おすすめアイテムはコレ!
SNSではいちご鼻対策として下記アイテムを活用している人が多いです。また、SNSで広まっているけれど、いちご鼻の改善におすすめできないアイテムもあるので、一緒にご紹介します。ただし、このアイテムだけでいちご鼻が改善するのではなく、皮膚を清潔にしたり保湿したり生活習慣を整えたりするのが大事です。
いちご鼻改善におすすめのアイテム①ニベアパック
蒸しタオルとクレンジングをした後に、いちご鼻にニベアを塗って10分ほどパックしきれいに洗い流します。そのあとは美容液で保湿しましょう。
なぜニベアがいちご鼻によいかというと、ニベアにはホホバオイルが入っていて、角栓を柔らかくする効果があるからです。
一見、ニベアを塗ってそのままにしておくほうがよいように思えますが、ニベアは油分が多いため放置すると毛穴を詰まらせる可能性があります。ニベアはそもそも顔専用に作られているクリームというわけではないので、短時間のパックで洗い流す方法がよいでしょう。また、油分はニキビの餌になるので、ニキビができているときはニベアパックは止めましょう。
いちご鼻改善におすすめのアイテム②ベビーオイル
ベビーオイルは低刺激で肌に優しいオイルを使用しているためメーカーが角栓除去におすすめしています。
蒸しタオルで毛穴を開いてからいちご鼻や角栓の気になる部分を優しくマッサージします。小鼻はめん棒を用いてクルクルマッサージするとよいでしょう。マッサージが終わったらベビーオイルをタオルで優しく拭き取ります。
いちご鼻改善におすすめのアイテム③馬油
いちご鼻には保湿が大事とお伝えしましたが、馬油もおすすめです。馬油はヒトの皮脂との成分一致率が高いため肌に浸透しバリアを作り長時間潤いを保ちます。高い保湿能力に加えて馬油に含まれるリノレン酸が血行を促進させます。
使い方は簡単、洗顔後に馬油を塗るだけです。肌のべたつきが無くなったら化粧をしてもかまいません。
いちご鼻改善におすすめのアイテム④ピーリングジェル
ピーリングジェルとは古い角質をはがしてターンオーバーを促進させるジェルです。ピーリングジェルの成分はAHA(フルーツ酸)とBHAがありますが、低刺激で角質を柔らかくするのはAHAのほうです。例えばグリコール酸(パイナップル)やリンゴ酸やクエン酸(柑橘類)が挙げられます。ちなみにBHAは美容整形でよく使用されています。
使い方は、洗顔後にピーリングジェルを手に取って顔全体を優しくマッサージしぬるま湯で洗い流しましょう。角質を落とすジェルなので頻繁に使用すると肌の炎症を招きます。週に2~3回程度にしましょう。
いちご鼻にオロナイン軟膏を塗るのは止めるべき?!
オロナインは傷やニキビを改善させるための軟膏です。殺菌・抗菌効果があるので一見パックに利用すればよいように思ってしまいます。たしかにいちご鼻に加えて皮膚が炎症を起こしている場合はその鎮静に役立ちます。また、多少オイルが含まれるので角栓を溶かすことはできるでしょう。
しかし、いちご鼻はばい菌が引き起こしていることではありません。逆にオロナインを頻繁に使用することで皮膚にもともといる常在菌を退治してしまい抵抗力を弱め炎症を起こしやすい皮膚になってしまう可能性もあります。
傷などには効果がありますが、いちご鼻に関してはオロナイン軟膏の使用はおすすめできません。
いちご鼻に悩むなら皮膚科を頼るのもあり!
セルフケアをしてもいちご鼻が改善しない場合は、皮膚科医に相談しましょう。専門医に相談することで肌質を見極め保湿やケア方法を提案してくれたり、必要ならば治療法を提案してくれたりします。皮膚科や美容皮膚科で行われている治療法をいくつかご紹介します。
治療薬(外用薬・内服薬)
サプリメントの処方
いちご鼻レーザー脱毛
カーボンピーリング
ケミカルピーリング
角質のつまりを抑える外用薬や肌を整えるビタミンなどのサプリメントがあります。また、レーザー脱毛を行い毛根を処理すれば毛穴自体が小さくなり黒ずみは気にならなくなるそうです。カーボンピーリングとは肌のきめを整える施術で、ケミカルピーリングとは専用の薬剤を顔に塗って皮膚の角質を溶かす施術です。
いちご鼻は病気ではないので保険が適用されることはありませんが、いちご鼻でお悩みの場合は専門医に相談することで精神的に楽になれます。また治療方針も肌質やお財布に合った方法を提案してくれます。
最後に
いちご鼻を改善させるためのホームケアのまとめをします。
いちご鼻の原因を知って対処する
いちご鼻ケアは優しく
いちご鼻には保湿が大事
いちご鼻は皮膚科で治療ができる
まずはなぜ自分がいちご鼻になったのか?という原因を知って、日常生活での生活習慣を改善することが大切です。肌はターンオーバーするので適切ないちご鼻ケアをしていれば、医療の力ほどではありませんが、改善の見込みはあります。とにかくいちご鼻ケアは優しく、何より保湿が大事です。いちご鼻が原因で毎日が楽しく過ごせないなら、皮膚科などの専門医に相談することであなたに合った解決策が見つかるでしょう。