ベルガモットは、ミカン科の植物で主な産地はイタリア南部のカラブリア地方です。果汁や果肉はほとんど利用されず、果皮から香料を得るために栽培されています。フレッシュでフローラルなトーンが含まれるその香りは、優しく温かみがあるのが特徴です。そのため、オーデコロン・香水としても人気があります。ベルガモットにはアロマテラピー効果として優れた心理面への働きやダイエット効果など幅広い用途があります。ここでは、そんなベルガモットについて、そしてアロマテラピー効果についてまとめていきたいと思います。アロマスプレーのレシピもご紹介しますね。
ベルガモットの歴史とは
ベルガモットは、18世紀に誕生した「ケルンの水」の主要原料だったといわれています。
ケルンの水とは、オーデコロンのフランス語です。
当時、ドイツのケルンに駐留していたフランスの軍隊の間で「薬効のある水」として評判になったことから、その町の名をとってケルンと名付けられました。
ベルガモットには様々なアロマ効果があるようです。
ベルガモットのダイエット効果
ベルガモットやレモン、オレンジといった柑橘系植物には「リモネン」という成分が含まれており、この成分は消化を助ける働きをします。
胃腸の調子を整える働きやストレスからくる食欲不振、便秘といったトラブルに役立ちます。
また、リモネンには体を温める作用もあります。
ベルガモットに含まれる成分が交感神経を刺激し、毛細血管を広げることによって血流が良くなるのです。
リンパの流れも良くなるため、冷え性や、肩こり、むくみにも良いでしょう。
リモネンの血行促進作用は新陳代謝を高め脂肪燃焼を助けます。
そのため、ダイエット効果も期待できます。
ベルガモットの香りは天然の抗うつ剤
ベルガモットの香りは頭をスッキリさせるため、集中力を高めたいときにも使いたいアロマオイル(精油)になります。
ストレスと同時に緊張感も解消する働きを持つため、受験生にもオススメです。
また、ミラノの植物誘導体研究所長による研究では、イタリアで産出されるベルガモット・レモン・オレンジなどの柑橘類のアロマオイル(精油)は、神経症やうつ病の症状に対して用いると、非常に有効であるということがわかっています。
この研究は、香りの精神科における臨床例としては世界最初のものといわれています。
ベルガモットは「天然の抗うつ剤」と呼ばれるほど、抑うつに効果があります。
中でも季節性感情障害の患者に使用すると、効果があると研究でも実証されています。
ベルガモットはアールグレイティーの香りづけにも
ベルガモットは、紅茶のアールグレイの香りづけとしても有名です。
そのアールグレイは、イギリスのグレイ伯爵が作った紅茶から付けられた名前であるといわれています。
伯爵とは、ヨーロッパ諸国の貴族制度において「アール」と読まれます。
伯爵の大好きなお茶の香りがベルガモットに似たものだったようです。
このように、ベルガモットの香りは遠い昔から愛されていたものだということがわかります。
アールグレイティーはベルガモットオイルで香り付けがされているため、アールグレイティーで一息入れるというのも良いですね。
殺菌効果もあるので、口内炎やのどの痛みにも効果的です。
ベルガモットのリラックス効果・ストレス緩和
ベルガモットには鎮静作用を持つ成分が多く含まれているため、ストレスの緩和に効果的です。
ストレス性の消化不良や、ストレス性の肌トラブルにも優れた効果を発揮してくれます。
また、高揚作用があるため、不安な気持ちを取り除きたいときにもオススメです。
精神状態を高めてくれることでしょう。
このことによって、抑圧された感情を解き放つ助けをしてくれます。
他にも、自律神経を整える効果や精神的疲労を軽減する効果・安眠促進などといった効果が期待できます。
ベルガモットアロマオイル(精油)を加えたアロマスプレーを持ち歩いていると、気軽にアロマテラピーが楽しめる上、気になる症状を和らげることができますね。
ベルガモットのアロマ(精油)スプレーおすすめレシピ
- ベルガモットアロマオイル(精油) 6滴
- 無水エタノール 20ml
- 精製水 40ml
アロマオイル(精油)と無水エタノールを良く混ぜ、精製水を加えてさらによく混ぜます。
この他にも、日頃から芳香浴や沐浴でも使用したいアロマオイル(精油)です。
ですが、ベルガモットは光毒性の強い成分を含むため、肌への使用後は紫外線を避けましょう。
スキンケアにベルガモットを使用する場合は、光毒性のある成分を取り除いた「フロクマリンフリー(FCF)」という表示のあるものがオススメです。
最後に
このように、古くからオーデコロン・香水として親しまれてきたベルガモットは特に心理面への働きが期待できるものだということがわかりました。
特に、ストレスから来る様々な症状に効果的です。
ストレスの多い現代人にこそ、親しんで欲しいアロマオイル(精油)といえますね。
イライラや緊張、不安を抱える時の解消法として常に持ち歩きたいアロマオイル(精油)です。